2017年06月02日

BELUGA音楽講座が始まります! 藤原一弘さんの「音楽修辞ってなんだ!?」

音楽学者・藤原一弘さんによる音楽修辞の講座が横浜・関内の≪BELUGA(ベルーガ)オルガン練習室≫で開かれます。
@6月から月1回平日夜/3回完結≪入門講座≫と、A8月の一日集中≪夏期集中講座≫、内容は同じです。音楽修辞を学ぶことは、バロック以前のレパートリーを理解するには必須。楽譜を見ただけでは分からない作曲者の意図、また作品の本質にアプローチするうえで重要な手掛かりとなります。
3回完結の≪入門講座≫はだいぶ席が埋まってきているようです。ご希望の方はお早めに。詳細はベルーガのHPでご確認ください。


講座紹介
≪音楽修辞とは一体何でしょう? 一体何の役に立つのでしょう?≫   藤原一弘


音楽修辞について簡単に説明する前に、「修辞」技法というものを漫画を例に考えてみましょう。登場人物の緊張感を表す時、つばを飲みこむ「ゴクン」とか「ゴクッ」という擬音語を用いたり、ある状況を「ま、まずい」と思いつつも声も挙げられず何もできない、しかしその緊迫した状態がどことなく可笑しいような場合、「タラー」という額を流れる汗を表す擬態語を用いたりするのをご覧になったことがあると思います。

これらはどれも漫画における修辞技法を用いた例です。この様に特定の感情や状況などを表現する技法が漫画だけではなく、文学、美術、そして音楽においても数多く存在します。この様な技法を集大成したものが修辞学と呼ばれるものなのです。この様な修辞技法を音楽に用いたものが音楽修辞と呼ばれ、これは作曲技法としてルネサンス後半からバロック時代の音楽で最も盛んに用いられました。バロック以降の古典派、ロマン派の時代にも、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、シューマン、さらには現代のポップスやアニメ音楽などでも、実のところ作曲家はルネサンスやバロックの音楽修辞を用いているなどという意識すらせずに作曲しているのです。

かつての作曲家や演奏家は、もちろん音楽修辞の意味するところを理解していたのですが、今日の演奏家でそれを理解するする人はほとんどいないのが現状です。音楽修辞の基礎を理解することで、楽譜の読み方、音楽のとらえ方、演奏へのアプローチの仕方は大きく変わります。なぜなら作曲家が音楽に込め、表現したいと思った意味や感情が音楽修辞を理解することによって把握することができるからです。

当講座では、数々の音楽修辞技法の様々な例を示しながら、分かり易くお話しします。中世のグレゴリオ聖歌や世俗歌曲から初めて、ルネサンスのモテットやマドリガーレ、初期バロックのオペラ、バッハの受難曲、ヘンデルの《メサイア》、さらにはバロックの器楽曲まで、今まで受け取ることのできなかった作曲家からのメッセージを受け止めることができる様になっていただければと願っています。






posted by beata at 14:24| 講座 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする